2006年5月14日
「食パン」
僕は朝はトースト派です。トーストとコーヒーの他、果物も食べます。アメリカ人家庭では、朝から野菜を食べることはまずありませんが、僕らは日本人で、レタスなどの野菜サラダもつきます。トーストには、ジャムをつけますが、このジャムは、年間を通して妻が作ったものです。僕はどうしても朝食には甘いものがあるのがすきなのです。パンケーキやワッフにはシロップ、フレンチ・トーストには蜂蜜と、そのままで頂くことはまずありません。
ジャム作りは、10年くらい前からでしょうか、教会の庭の白桃が誰も食べないので、みな鳥の餌になったり、熟しておちてしまうので、何とか有効に使えないかとジャムにしたら、これがエクセレンテでして、それ以来、毎年夏は白桃のジャム作りをしています。まあ、これが我々の「年間トースト朝食」のかなりの期間をもたせますが、足りなくなるとイチゴを買って来てストロベリージャムなどを作っていただきます。朝のひと時、テレビで日本のニュースを観ながら(毎朝日本のその日のニュースが観られるのです)、ジャムをいっぱいつけたトーストと沸かしたてのコーヒーで朝食をいただくのは、大変ケッコーです、ただ、食パンが日本並においしかったら満点なのですが。
日本に行って思うことは、どうして日本人があんなにおいしいパンを焼くことが出来るのに、アメリカではこんなに、パサパサ、ぽろぽろ、くしゃくしゃのパンしか焼けないのかということです。まったく日本の食パンはエクセレンテ(スペイン語的表現です)です。おそらく日米の食パンを比べるなら、日本で一番安げの食パンでも、アメリカで一番高級と言われる食パンよりおいしいだろうということです。元はと言えば、ブレッドなんて、西洋から来たものなのに、それを改良してより素晴らしいものを作るという日本人の特質が、ここにも良く表れています。
それにしても、日本には小麦などはほとんどなく、小麦はすべて外国からの輸入に違いありません。その中にはおそらくかなりのアメリカ産小麦もあるでしょう。同じ原料を使っていて、何ゆえアメリカでは、こんなにまずい食パンしか焼けないのでしょう。横でこれを見ていた妻が、「あら、アメリカのパンだっておいしいっていう人いるわよ」と言いましたが、一般論として日本の食パンの方が断然おいしい。その証拠は、レーガン大統領時代に、ある新聞に掲載された4コマ・マンガからも分かります。
レーガン大統領の時代は、日本は牛肉の輸入を制限していました。アメリカの強い働きかけにも拘らず、なかなか日本の政府は牛肉の輸入を受け入れませんでした。その時、レーガン大統領が特使でやってきたのです。以下が4コマ・マンガの内容。 1.レーガン大統領が、日本で牛肉輸入を認めよと叫んでいる。 2.レーガン大統領歓迎レセプション、ステイツ・ディナー(天皇陛下と乾杯などしている。) 3.テーブルの上のステーキ(おそらく松阪牛か神戸牛) 4.肩を落とし、すっかりしょげ返って、トボトボと一頭の松阪牛か神戸牛を引いて、大統領専用機に乗り込むレーガン大統領。
もう20年も前の話ですが、今でも鮮明に覚えている4コマ・マンガです。どなたの作品だったか、どこの新聞だったかは忘れましたが、あのマンガのしょげ返ったレーガン大統領の姿が、実におかしかった。おいしいものは誰が食べてもおいしいのです。日本でそういう話をすると、日本の皆さんは、「そうですか?ありきたりの食パンじゃありませんか?」と言います。すっかり舌が肥えて、本当はおいしいものを、おいしいと感じないのでしょうね。
同じ聖書という原料を基にして、日本の説教者は説教を作るわけですが、日本人の気質からするなら、日本の説教者が下手な料理をしているはずはないと思うのですが、どういうわけだかあまり日本のいのちのパンは人気がなく、食べる人が少ないようです。日本人にはあまりさまざまな食べ物があって、舌が肥えすぎているのかもしれません。豊か過ぎて、良いものが分からないのでしょうか。残念なことです。豊か過ぎることは、考えものかも。