2007年3月4日

「いかに生きるか」

  私の年代のいわゆる団塊の世代は、今年から退職が始まりますが、今自分の生涯を振り返る時、比較的若い時期に、「こういう風に生きるのだ」という確信をもてたことは幸いでした。私が信仰者になったのは19歳で、伝道者としての召しを受けたのが、20歳の時です。ですからそれからの人生と言うものは、「キリストを伝える」ということを本分として生きてきましたし、そういう線で配偶者も与えられました。

             前に話したことがありますが、娘のキャロルの高校時代の友人で、ベリンダ・ヌウェンという女性がおります。ベトナム人の両親をもつこの人は、高校の時から優秀で、UCLAでは化学だけではなく英語も取るという、ダブル・メージャーで、しかも優秀な成績で卒業しました。アジア系の多くの親が望むのは、子供が医者や法律家になってくれることで、ベリンダの親も、ことに父親が、この優秀な娘が、医者になってくれることを望みました。しかし、ベリンダは「何をするかは私の人生」と言って、父親の言うなりにはなりませんでした。一応MCAT(医学部のためのセンター試験のようなもの)を受けるまでは、大学へやってくれた親の顔を立ててやりましたが、それからは独自の道を歩み始めました。MCATの成績はとてもよくて、絶対どこかかの医学部に進学できる点数でしたが、彼女は料理人になると言って、UCLAを卒業してから、サンホゼに戻ってきて、家内が勤めていたレストランで働き、それからサンフランシスコの料理学校に行き、その後ニューヨークのレストランで働いていました。

             このあたりまで、前にお知らせしたと思います。その後、ニューヨークでいろいろ人生に悩むことがあって、キャロルとのメールのやり取りなどで、遂に教会に導かれ救われました。あの頃のことを私も思い出します。ニューヨークから、クリスマスの頃、ちょっとサンホゼに帰ってきた時のベリンダの輝いた顔を思い起こすことができます。そして、しばらくしてニューヨークから引き上げ、その後ハワイのカワイ島のホテルで、お菓子を作る仕事があって雇われ、ハワイに行きました。それが今から2年位まえでしょうか? 出発前、べリンダは聖書のほかに、分厚いSystematic Theology (組織神学)の本を買って、それをハワイに持っていきました。「信仰の本質を知るにはやはり、こういう本を読む必要があるわ」と言いました。信仰を持って間もないクリスチャンの、最初に買ったキリスト教関係の本として、組織神学を選んだという人は、日本でもアメリカでも聞いたことがなかったので驚きました。そればかりではなく、私と会ったとき、すでに少し読んでいたのでしょう、組織神学の本を「これは面白い」とさえ言いました。

            ハワイで約1年位過ごした後、ベリンダはサンホゼに戻ってきました。不幸なことに、ご両親は離婚しました。この頃、キャロルは将来のためにキャリアと言われる仕事を見つけていました。看護師です。キャロルは、今看護師になるべく勉強をしています。彼女が本気でそういう思いになったのは、以前アフリカで貧しい女性のために働くオーストラリヤの医師キャサリン・ハムリン先生のアメリカ事務所で働いたことが大きかったようです。キャロルが以前勤めていた、そして夫のチャールズ君と出会ったスタンフォード大は、非常にリベラルな学校ですが、その中にも小さなクリスチャン・グループがあり、そこで知り合った婦人がやはりメディカル・ミッショナリーだったこともキャロルの思いを強くしました。その人と言うのは、キャロルの夫のチャールズ君の友達のジェームズ君の婚約者メンディーさんです。彼女はクリスチャンの看護師で、今ボランティアーで、スーダンの貧しい子供達のために医療宣教師として派遣されています。ジェームズ君は、先頃恋人の陣中見舞いに行ってきました。キャロルはそういう写真を見たことを、ベリンダさんにシャアーしました。すいうこともあって、今、ベリンダさんは、「お父さんのためではない、人々に仕え、イエス様に仕えるために、医療を志したい。私は医師という仕事が、好きなわけではないけれども、主がそれをすることを望んでおられるなら、そしてそれをすることで人々が助かるなら、私は自分の生涯を、主と人々に捧げようと思います」と言います。「お金が目的ではありません。貧しい人たちのために、お医者さんにもかかれないような人たちのために働きたいのです」とも言います。

UCLAを卒業した時、医学部に入るに十分な点があったのですから、彼女なら数年のブランクがあっても、きっとやると思います。先日キャロルが、「ベリンダ、大丈夫?」と電話すると、「今、勉強中」と、ものすごい馬力でMCATのために勉強していたということです

         いかに生きるか、・・・・・・・人生は一度しかありませんし、繰り返しがききません。なるべく早く、「これだ!」という生き方の方針が見出せたら幸いだと思います。

 こういうわけで、あなたがたは、食べるにも、飲むにも、何をするにも、ただ神の栄光を現わすためにしなさい。1コリント10:31